名称 | 著者 | 出版社 | 登録日 | 参考価格 (購入時) | 解説 |
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柳生石舟斎 | 山岡荘八 | 講談社 | 2010-06-27 | 777 | 剣の道はかほどに奥深く、玄妙なものであったのか?柳生の里をおとずれた神陰流の流祖上泉伊勢守秀綱と立ち合ったとき、柳生宗厳は己れを愧じた。慢心、うぬぼれ、未熟さ…目からうろこが落ちる思いでそれに気づいた宗厳は即刻秀綱に入門、切磋琢磨を誓う。無刀取り柳生新陰流の開祖石舟斎の半生。 |
柳生宗矩(1) | 山岡荘八 | 講談社 | 2010-06-27 | 777 | 世をすねる。そんな思いが確かにあった。だが巨星徳川家康のひたむきな姿に接したとき、宗矩の眼は豁然と開けた。この日、迷いは木端微塵に砕け散った。文禄3年(1594)5月3日、家康が父石舟斎に入門した日が、又右衛門宗矩の新たな求道への旅立ちの日でもあった。剣禅一如をなし遂げた男の生涯。 |
柳生宗矩(2) | 山岡荘八 | 講談社 | 2010-06-27 | 777 | 妖しい雲が西へとなびく。豊臣秀吉が波乱万丈の生を終えたあとには、束の間の平安をはらって、欲望の嵐が吹きすさび始めた。秀頼を擁立する石田三成の関西勢と、太閤子飼の武将をも含めた関東勢の、関ケ原での激突はもはや避けがたい。その慌ただしいなか、若き宗矩は、懸命に泰平への道を探る…。 |
柳生宗矩(3) | 山岡荘八 | 講談社 | 2010-06-27 | 777 | 徳川の基礎はなった。まはやこの世に戦はなく、家康の「道義立国」はいよいよ実現の緒についた、と誰もが思った。だが、その平安の底で、じつは不平不満がどす黒い渦をまき始めていたのだ。巨大城大坂城に集まる牢人の群れ。彼らは豊臣の遺孤秀頼を押し立て、破滅の道へ無謀な行軍を開始する…。 |
柳生宗矩(4) | 山岡荘八 | 講談社 | 2010-06-27 | 777 | 世は生まれながらの将軍家光の時代になった。その資性は英邁ながら若さゆえの逸脱も多く、前将軍秀忠から後事を托された宗矩の責任は重い。この若き貴公子をいかに名将軍に育てるか、多難の仕事が彼の双肩にのしかかる。家康、秀忠、家光三代の師範として剣禅一如を見事に生きた柳生の鷹の生涯、完結! |
疫病神 | 黒川博行 | 角川 | 2016-07-16 | 788 | 建設コンサルタント・二宮啓之の生業は、建設現場でのヤクザ絡みのトラブル処理。借金に苦しむ生活の中、産業廃棄物処理場をめぐる高額の依頼に飛びつくが、カネの匂いをかぎつけたヤクザの桑原保彦と共闘することに。建設会社、市議会議員、極道。巨額の利権に群がる悪党たちを相手に、ふたりは事件の真相に近づくが―。 |
疫病神シリーズ(6)喧嘩(すてごろ) | 黒川博行 | 角川 | 2019-05-09 | 864 | “サバキ”を生業とする二宮は、元同級で議員秘書の長原と再会。大阪府議会議員補欠選挙での票集めを巡り暴力団組織・麒林会と揉め、事務所に火炎瓶が投げ込まれたと聞かされる。“その筋”の人脈で抑えてほしいという依頼を二宮は四百万で請け負うが、会には百人あまりの組員を抱える鳴友会が付いていた。二蝶会を破門された桑原に話を持ち込むが、元イケイケ極道の桑原もかつてない窮地に立たされ―。「疫病神」シリーズ第6弾! |
靖国への帰還 | 内田康夫 | 講談社 | 2011-08-23 | 680 | 「靖国で会おう」―。本土攻撃が激化する中、夜間戦闘機「月光」に乗り込んだ若き海軍中尉・武者滋は、決死の覚悟でB29の大編隊に突入する。被弾して薄れていく意識の下「月光」が舞い降りたのは、なんと現代の厚木基地だった。時空を超えて飛来した“英霊”が、私たちの心に問いかける靖国神社の存在とは。 |
野性の証明 | 森村誠一 | 角川 | 2010-06-29 | 700 | 山村で起こった大量殺人事件の三日後、集落唯一の生存者の少女が発見された。少女は両親を目前で殺されたショックで“青い服を着た男の人”という以外の記憶を失っていた。多くの人命を奪った事件であったが、まったく手がかりは残されていなかった。しかし意外な所から、事件の糸口が見つかり…。人間の心奥に潜んだ野性を鋭く追求し、映画化され大反響を呼んだ傑作“証明”シリーズ。 |
八つ墓村 | 横溝正史 | 角川 | 2010-08-17 | 780 | 戦国の頃、三千両の黄金を携えた若武者が、七人の近習を従えてこの村に落ちのびた。だが、欲に目の眩んだ村人たちは八人を襲撃、若武者は「七生までこの村を祟ってみせる」と叫び続けながら、七人とともに惨殺された。その後不祥の怪異があい次ぎ、半年後、落人殺害の首謀者、田治見庄左衛門が家族・村人を切り殺し、自らの首をはねて死ぬという事件が起こった。この事件の死者が八人出たことで、村人は恐怖のどん底にたたき込まれた。村人は落武者の怨念を恐れ、犬猫同然に埋めておいた八人の死骸をとりだすと、八つの墓をたて、明神として祟めることにした。以来、この村は“八つ墓村”と呼ばれるようになったという ?。大正×年、田治見庄左衛門の子孫、田治見要蔵が突然発狂、三十二人の村人を虐殺し、行方不明となる。それから二十数年、謎の連続殺人事件が再びこの村を襲った…。 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。 |
山がわたしを呼んでいる | 浅葉なつ | アスキーメディアワークス | 2014-07-05 | 702 | 草原でくつろぐ羊や馬。暖炉にロッキングチェア。そんな場所を夢見ていた女子大生あきらのバイト先は、想定外のオンボロ山小屋だった! つかみどころのないセクハラ主人をはじめ、口の悪い先輩、マニュアルが手放せない同僚、そしてなぜか正体不明の山伏まで居座っていて大混乱! お風呂は週一!? キジ打ちって何!? 理想の女性になるために来たはずのあきらが巻き込まれていく、標高2000メートルのアルバイト! |
山田長政 ほか | 山岡荘八 | 講談社 | 2010-6-28 | 882 | 日本は狭すぎる。理不尽なことが多すぎる。主家が幕府の陰湿な謀略で改易となるにおよんで、山田長政は決意した。そうだ、おれは世界にはばたこうと。真の男の生き方を求めて、波涛さかまく大海原に乗り出した果敢なる日本男児の生涯?。他に「頼朝勘定」「親鸞の末裔たち」「黒船懐胎」を併禄。 |
闇の守り人 | 上橋菜穂子 (著), 二木真希子 (著) | 偕成社 | 2010-06-12 | 1575 | 久しぶりに故郷のカンバル王国に戻ってきた女用心棒のバルサ。幼い日、カンバル王に父を殺されたバルサは、父の親友ジグロに助けられ、故郷を去ったのだ。そのためにジグロに着せられた汚名をバルサは命懸けで晴らそうとする。 |
ユタが愛した探偵 | 内田康夫 | 角川 | 2010-06-06 | 540 | 琉球王家最後の姫君が名門・井伊家に嫁いだ事から始まった彦根の名物行事「ブクブク茶会」。その行事に沖縄から参加した式香桜里は、幼い頃から「神の子」と言われる不思議な能力を秘めていた。数日後、彦根において香桜里の素性を執拗に探っていた不審な男が、琉球王国の聖地・斎場御嶽で死体となって発見される。事件究明の依頼を受けた浅見光彦は、急遽、沖縄へ。神秘の国に封印された悲劇の連鎖。美しき霊能者が抱いた儚き恋の行方。名探偵・浅見をも惑わす驚愕の真相とは。 |
指輪物語〈1〉旅の仲間上1 | J.R.R. トールキン, J.R.R. Tolkien, 瀬田 貞二, 田中 明子 | 評論社 | 2010-06-12 | 735 | 恐ろしい闇の力を秘める黄金の指輪をめぐり、小さいホビット族や魔法使い、妖精族たちの、果てしない冒険と遍歴が始まる。数々の出会いと別れ、愛と裏切り、哀切な死。全てを呑み込み、空前の指輪大戦争へ?。旧版の訳をさらに推敲、より充実して読みやすく美しい、待望の「新版」。 |
指輪物語〈2〉旅の仲間上2 | J.R.R. トールキン, J.R.R. Tolkien, 瀬田 貞二, 田中 明子 | 評論社 | 2010-06-12 | 735 | 恐ろしい闇の力を秘める黄金の指輪をめぐり、小さいホビット族や魔法使い、妖精族たちの、果てしない冒険と遍歴が始まる。数々の出会いと別れ、愛と裏切り、哀切な死。全てを呑み込み、空前の指輪大戦争へ?。旧版の訳をさらに推敲、より充実して読みやすく美しい、待望の「新版」。 |
指輪物語〈3〉旅の仲間下1 | J.R.R. トールキン, J.R.R. Tolkien, 瀬田 貞二, 田中 明子 | 評論社 | 2010-06-12 | 735 | 恐ろしい闇の力を秘める黄金の指輪をめぐり、小さいホビット族や魔法使い、妖精族たちの、果てしない冒険と遍歴が始まる。数々の出会いと別れ、愛と裏切り、哀切な死。全てを呑み込み、空前の指輪大戦争へ?。旧版の訳をさらに推敲、より充実して読みやすく美しい、待望の「新版」。 |
指輪物語〈4〉旅の仲間下2 | J.R.R. トールキン, J.R.R. Tolkien, 瀬田 貞二, 田中 明子 | 評論社 | 2010-06-12 | 735 | 恐ろしい闇の力を秘める黄金の指輪をめぐり、小さいホビット族や魔法使い、妖精族たちの、果てしない冒険と遍歴が始まる。数々の出会いと別れ、愛と裏切り、哀切な死。全てを呑み込み、空前の指輪大戦争へ?。旧版の訳をさらに推敲、より充実して読みやすく美しい、待望の「新版」。 |
指輪物語〈5〉二つの塔上1 | J.R.R. トールキン, J.R.R. Tolkien, 瀬田 貞二, 田中 明子 | 評論社 | 2010-06-12 | 735 | 恐ろしい闇の力を秘める黄金の指輪をめぐり、小さいホビット族や魔法使い、妖精族たちの、果てしない冒険と遍歴が始まる。数々の出会いと別れ、愛と裏切り、哀切な死。全てを呑み込み、空前の指輪大戦争へ?。旧版の訳をさらに推敲、より充実して読みやすく美しい、待望の「新版」。 |
指輪物語〈6〉二つの塔上2 | J.R.R. トールキン, J.R.R. Tolkien, 瀬田 貞二, 田中 明子 | 評論社 | 2010-06-12 | 735 | 恐ろしい闇の力を秘める黄金の指輪をめぐり、小さいホビット族や魔法使い、妖精族たちの、果てしない冒険と遍歴が始まる。数々の出会いと別れ、愛と裏切り、哀切な死。全てを呑み込み、空前の指輪大戦争へ?。旧版の訳をさらに推敲、より充実して読みやすく美しい、待望の「新版」。 |
指輪物語〈7〉二つの塔下 | J.R.R. トールキン, J.R.R. Tolkien, 瀬田 貞二, 田中 明子 | 評論社 | 2010-06-12 | 735 | 恐ろしい闇の力を秘める黄金の指輪をめぐり、小さいホビット族や魔法使い、妖精族たちの、果てしない冒険と遍歴が始まる。数々の出会いと別れ、愛と裏切り、哀切な死。全てを呑み込み、空前の指輪大戦争へ?。旧版の訳をさらに推敲、より充実して読みやすく美しい、待望の「新版」。 |
指輪物語〈8〉王の帰還上 | J.R.R. トールキン, J.R.R. Tolkien, 瀬田 貞二, 田中 明子 | 評論社 | 2010-06-12 | 735 | 恐ろしい闇の力を秘める黄金の指輪をめぐり、小さいホビット族や魔法使い、妖精族たちの、果てしない冒険と遍歴が始まる。数々の出会いと別れ、愛と裏切り、哀切な死。全てを呑み込み、空前の指輪大戦争へ?。旧版の訳をさらに推敲、より充実して読みやすく美しい、待望の「新版」。 |
指輪物語〈9〉王の帰還下 | J.R.R. トールキン, J.R.R. Tolkien, 瀬田 貞二, 田中 明子 | 評論社 | 2010-06-12 | 735 | 恐ろしい闇の力を秘める黄金の指輪をめぐり、小さいホビット族や魔法使い、妖精族たちの、果てしない冒険と遍歴が始まる。数々の出会いと別れ、愛と裏切り、哀切な死。全てを呑み込み、空前の指輪大戦争へ?。旧版の訳をさらに推敲、より充実して読みやすく美しい、待望の「新版」。 |
湯布院殺人事件 | 内田康夫 | 光文社 | 2010-06-06 | 520 | 霧の底に沈み幻想的なたたずまいをみせる湯布院。この静かな盆地の町で、疑獄事件の渦中にある前文部次官が首を吊った。数カ月後、前次官と関係の深い旧家の高梨家を、和泉教授夫妻が訪れた。和泉直人は哲学出身の法律学者、しかも犯罪心理学では世界的に認められている。旅行中に、妙なことから預かった男の子、和泉が着いたその日から、高梨家では連続殺人が。 |
ゆめつげ | 畠中恵 | 角川 | 2011-12-12 | 580 | 江戸は上野の小さな神社で神官を務める、のんびり屋の兄・弓月としっかり者の弟・信行。夢に入って過去や未来を見る「夢告」が得意な弓月だが、迷い猫を捜せば、とっくに死んで骨になった猫を見つけるという具合で、全く役に立たないしろもの。が、何を見込まれたか、大店の一人息子の行方を見てほしいという依頼が。礼金に目が眩み弟をお供に出かけたものの、事態は思わぬ方向に転がって…。大江戸・不思議・騒動記。 |
夢を売る男 | 百田尚樹 | 幻冬舎 | 2015-04-10 | 702 | 輝かしい自分史を残したい団塊世代の男。スティーブ・ジョブズに憧れるフリーター。自慢の教育論を発表したい主婦。本の出版を夢見る彼らに丸栄社の敏腕編集長・牛河原は「いつもの提案」を持ちかける。「現代では、夢を見るには金がいるんだ」。牛河原がそう嘯くビジネスの中身とは。現代人のいびつな欲望を抉り出す、笑いと涙の傑作長編。 |
夜明けの街で | 東野圭吾 | 角川 | 2010-08-17 | 630 | 不倫する奴なんて馬鹿だと思っていた。ところが僕はその台詞を自分に対して発しなければならなくなる?。建設会社に勤める渡部は、派遣社員の仲西秋葉と不倫の恋に墜ちた。2人の仲は急速に深まり、渡部は彼女が抱える複雑な事情を知ることになる。15年前、父親の愛人が殺される事件が起こり、秋葉はその容疑者とされているのだ。彼女は真犯人なのか?渡部の心は揺れ動く。まもなく事件は時効を迎えようとしていた…。 |
八日目の蝉 | 角田光代 | 中央公論社 | 2011-09-02 | 620 | 逃げて、逃げて、逃げのびたら、私はあなたの母になれるだろうか…。東京から名古屋へ、女たちにかくまわれながら、小豆島へ。偽りの母子の先が見えない逃亡生活、そしてその後のふたりに光はきざすのか。心ゆさぶるラストまで息もつがせぬ傑作長編。第二回中央公論文芸賞受賞作。 |
楊令伝 1 玄旗の章 | 北方謙三 | 集英社 | 2011-11-25 | 630 | 梁山泊炎から三年―。宋との戦に敗れた漢たちは各地に潜伏し、再起の秋を待ち続けていた。燕青は、梁山湖に沈められていた軍資金の銀を引き上げる。呼延灼、張青、史進は各地で流浪の軍を組織していた。青蓮寺による残党狩りが熾烈を極めるなか、梁山泊軍には「替天行道」の旗を託された男、青面獣・楊令の帰還が待ち望まれていた。漢たちの熱き志を刻む「北方水滸」の続編、待望の文庫化。 |
楊令伝 2 辺烽の章 | 北方謙三 | 集英社 | 2011-12-12 | 630 | 北の地で苛烈な戦をしていた幻王の正体は、楊令だった。燕青と武松は梁山泊軍への合流を求めるが、楊令は肯んじない。一方、呉用は、江南で叛乱をもくろむ方臘のもとへ趙仁と名乗って潜入していた。梁山泊軍との決着を待ち望む童貫は、岳飛という少年に目をかける。呉用と楊令は会合を持ち、今後の戦略について話し合う。国を揺るがす動乱が、北と南で始まろうとしていた。楊令伝、戦端の第二巻。 |
楊令伝 3 盤紆の章 | 北方謙三 | 集英社 | 2011-12-12 | 630 | 楊令は、幻王として金軍を率いながら、梁山泊の重装備部隊とも連携し、遼に侵攻した。呉用が潜入する江南では方臘の叛乱が拡大し、宋地方軍に大きな痛手を与えている。一方で聞煥章は、帝の悲願の地である燕雲十六州に、ある野望を抱いていた。ついに宋禁軍に出動の勅命が下り、童貫は岳飛を伴い江南へ出陣する。宋、遼、金国、方臘と入り乱れての闘いの火蓋が切られた。楊令伝、擾乱の第三巻。 |
楊令伝 4 雷霆の章 | 北方謙三 | 集英社 | 2011-12-12 | 630 | 楊令を頭領に迎えた梁山泊は新たな寨に替天旗を掲げ、兵力を結集させていく。禁軍の趙安は、金国との海上の盟により燕京攻略に向けて北進し、耶律大石ら燕国建国の夢を賭けた旧遼軍と対峙した。一方、方臘は、精強な軍と信徒の圧倒的な数の力で江南を席巻する。南下した童貫が、ついに叛乱鎮圧に動き始めた。信徒の熱狂渦巻く中、呉用は方臘の軍師として、童貫軍を迎え撃つ。楊令伝、熱戦の第四巻。 |
楊令伝 5 猩紅の章 | 北方謙三 | 集英社 | 2011-12-12 | 630 | 推戴した帝が暗殺され、聞煥章の燕建国の野望は半ばにして潰えた。燕軍は瓦解し、北の戦線は終熄する。梁山泊軍は、楊令の作戦によって河水沿いの地域を一気に制圧した。一方、江南では宋軍による方臘信徒の殺戮が凄惨を極めている。しかし度人の声はなお熄まず、呉用は決死の覚悟で勝利のための秘策を練る。方臘自らが前線に立ち、ついに童貫軍との最後の決戦が始まった。楊令伝、狂瀾の第五巻。 |
楊令伝 6 徂征の章 | 北方謙三 | 集英社 | 2011-12-12 | 630 | 南北の動乱が終結し、呉用は江南から救出された。金国では阿骨打亡き後に呉乞買が即位し、国の体制を整えつつある。梁山泊は、制圧した地域を守りながら、来るべき宋禁軍との全面対決に向けて戦力を蓄えていた。侯真は、黒騎兵を抜けて新たな任務に就く。一方、扈三娘は息子たちが消えたという報せを受けて洞宮山へ駆けつけるが、聞煥章の劣情渦巻く奸計に陥ってしまう。楊令伝、風雲の第六巻。 |
楊令伝 7 驍騰の章 | 北方謙三 | 集英社 | 2011-12-26 | 630 | 童貫率いる宋禁軍が、ついに梁山泊討伐に出動した。開封府では、燕青と侯真が、不穏な動きを見せる青蓮寺の妓館を探っている。梁山泊は楊令を中心に結束を強め、童貫を迎え撃つ準備をかためた。張平は黒崎兵を離れ、新たに編成した青騎兵を率いる。花飛麒軍が、宋禁軍の先鋒・岳飛軍と激突し、史進遊撃隊に入った呼延灼の息子、穆凌は、趙安の首を狙って疾駆する。楊令伝、白熱の第七巻。第65回毎日出版文化賞特別賞受賞。 |
楊令伝 8 箭激の章 | 北方謙三 | 集英社 | 2012-02-08 | 630 | 激戦が続き、童貫軍がゆっくりと梁山泊内に進軍した。岳飛は先行して棗強を奪取する。楊令は新たな軍の配置を命じ、呼延灼の軍は息子の呼延凌が引き継いだ。扈三娘軍には花飛麟軍が援護に入り、劉光世、張俊軍とぶつかり合う。雨の降りしきる戦場で、花飛麟は扈三娘への恋情を露にした。一方、金国は対宋開戦でまとまり、唐昇を先鋒に、完顔成、撻懶、斡離不が南下を始める。楊令伝、悲闘の第八巻。 |
楊令伝 9 遥光の章 | 北方謙三 | 集英社 | 2012-04-27 | 630 | 歴戦の同志を失いながらも、梁山泊軍は、童貫軍と全軍あげてのぶつかり合いを続けている。乱戦の中、戦場の中央に陣取る郭盛軍は少しずつ前進を始めた。童貫は『幻』の旗に向かい、岳飛は楊令軍を止めるべく疾駆する。一方、金軍は宋領深く南下し、青蓮寺は北の大商人たちの財産接収を始めていた。歴史が大きく動こうとするなか、ついに楊令と童貫が戦場で邂逅する。楊令伝、圧巻の第九巻。第65回毎日出版文化賞特別賞受賞。 |
楊令伝 10 坡陀の章 | 北方謙三 | 集英社 | 2012-04-27 | 630 | 宿敵・鐘貫を討ち、梁山泊は宋禁軍との闘いを終える。戦勝後に頭領の楊令が目指したのは、交易によって富む、小さく豊かな国の姿だった。その実現のため、梁山泊は、日本と遙か西域とを結ぶ交易路を開拓する。一方、金軍はついに開封府を陥して、宋王朝の廃止を宣言した。だがその時、李富は青蓮寺の拠点を江南に移し、李師師とともに新国家誕生に向けて動き始めていた。楊令伝、混迷の第十巻。 |
楊令伝 11 傾暉の章 | 北方謙三 | 集英社 | 2012-05-07 | 630 | 梁山泊は、国としてのかたちを整えていく。西域への交易路開拓のため、韓成は西夏に遣わされる。楊令自ら護衛する最初の商隊が、西域へと出発した。兀朮らが率いる金軍は、南宋の帝となった趙構を討つために旧宋領への侵攻を続ける。劉光世は趙構を守って江南を転戦するが、一方で、岳飛と張俊は趙構の召集に応じることなく、それぞれが独立勢力として中原に立っていた。楊令伝、乱世の第十一巻。 |
楊令伝 12 九天の章 | 北方謙三 | 集英社 | 2012-06-30 | 630 | 金国内での政争を粘罕が制し、漢人を推戴した傀儡国家・斉が中原に建国された。李富が操る南宋では、趙構が『抗金』の檄を飛ばし、皇太子に〓(しん)を冊立する。一方、梁山泊は西域との交易を順調に続け、さらに富を増やし始めていた。だが、李媛と李英の姉弟が護衛する梁山泊の商隊が、突如、金軍に襲われる。急襲を知らせるため、王定六は梁山泊へ向けて疾風の如く駈け抜ける。楊令伝、火急の第十二巻。 |
楊令伝 13 青冥の章 | 北方謙三 | 集英社 | 2012-06-30 | 630 | 楊令率いる梁山泊は北京大名府を占領し、自由市場を開く。だが、同志の中からは、天下を取るべきだという声も上がり始めていた。金国の傀儡国家・斉は、扈成が宰相となり、都を開封府へと移して勢力を拡げる。北京大名府を離れた張俊は、扈成と結んで斉軍に加わった。一方、金国は、中原の岳飛を討つべく、蕭珪材軍を出動させた。蕭珪材は護国の剣を佩き、戦場へと向かう。楊令伝、相克の第十三巻。 |
楊令伝 14 星歳の章 | 北方謙三 | 集英社 | 2012-07-27 | 630 | 完結を前に、物語は大きな山場を迎える 自由市場を栄えさせ、物流を活発化させる梁山泊の新しい国のありかたは、他国の根幹を大きく揺さぶり始めた。楊令らは青蓮寺の赫元を尋問し、南宋の皇太子の出生の秘密を知る。 |
楊令伝 15 天穹の章 | 北方謙三 | 集英社 | 2012-08-27 | 630 | 新しい国の実現を賭けて、梁山泊軍は南宋軍と最後の闘いを続ける。宣賛は、自由市場を認めるよう金国と交渉を始めた。やがて自由市場は江南を席巻し、物流を握る梁山泊の勝利は目前と見えた。だが、百年に一度の大洪水が、梁山泊を襲う。数多の同志の死を胸に秘め、楊令は吹毛剣を手に、敵将・岳飛の前に立つ。混迷の時代に、己の志を貫いた漢たちはどう生き、闘ったのか。楊令伝、夢幻の最終巻。 |
沃野の伝説−上− | 内田康夫 | 光文社 | 2010-06-06 | 580 | 米穀卸商の坂本が水死体で発見された。死の直前の彼に電話をした人物は、浅見光彦の母・雪江だった。浅見は母の命を受けて調査に乗り出す。一方、長野県では、巨額のヤミ米横流し事件が発覚。失踪中の容疑者・阿部と坂本殺害事件との関連を重視した県警は、“信濃のコロンボ”竹村岩男警部を出動させる。巨大な米機構の闇を追う二人の名探偵。食管制度を抉る大作。 |
沃野の伝説−下− | 内田康夫 | 光文社 | 2010-06-06 | 580 | 殺人、横流し、容疑者の失踪。ヤミ米市場の実態を追う浅見光彦は、新潟そして山形県酒田市へ。同じころ、阿部の娘・悦子も、父の足どりを追って酒田にいた。だが、阿部が接触していた老人が殺され、竹村警部が捜査中の長野県でも新たな犠牲者が!暗躍する凶悪な組織に、浅見と竹村は敢然と立ち向かう。米穀産業に潜む大規模な謀略とは!?渾身の社会派推理傑作 |
横浜殺人事件 | 内田康夫 | 角川 | 2010-06-06 | 540 | 横浜テレビの看板レポーター山名めぐみが殺された。最後に取材したVTRを見た浅見光彦は彼女のインタビューが事件の鍵を握ると睨む。「赤い靴」と「青い眼の人形」、二つの童謡に隠された謎とは?また金沢八景で死んでいた会社員浜路恵一と事件の関連とは?異国情緒漂う横浜の街を舞台に、テレビスタッフの藤本紅子、浜路の娘智子、浅見の三人が事件の真相を追う。 |
「横山大観」殺人事件 | 内田康夫 | 講談社 | 2010-06-06 | 520 | 銀座に進出して七年、飛ぶ鳥を落とす勢いの画廊『銀晶堂』に並ぶ二枚の絵?横山大観とユトリロは贋作ではないのか。そして軽井沢で殺害された男・五味こそがその作者ではないのか。画家を志す茂木は真相を探るうちに、警視庁の岡部警部に会う。岡部は、五味は迷宮入りした十二年前の殺人事件の容疑者だったという…。著者自身「大好きな作品の一つ」という傑作推理 |
汚れちまった道(上) | 内田康夫 | 祥伝社 | 2015-11-03 | 670 | 「ポロリ、ポロリと死んでゆく」奇妙な言葉を遺し、地方紙記者奥田伸二が山陰の小京都・萩で失踪した。行方捜しを頼まれた浅見光彦は、奥田の周辺で起こっていた数々の変事に注目。防府市役所職員カップルの不審死。中原中也の詩が綴られただけの遺書。萩で発生した会社社長殺人遺棄…。失踪とどのような関係が?萩、防府、長門、山口の闇を繋ぐ“道”を名探偵が奔る! |
汚れちまった道(下) | 内田康夫 | 祥伝社 | 2015-11-03 | 670 | 敏腕記者奥田伸二が極秘に追っていた大きなヤマとは何か?新たな殺人が起こる中、親友・松田将明と共に調査を続ける浅見光彦は山口の闇に翻弄されていた。松田が巻き込まれた元美祢市議刺殺事件と奥田の失綜が奇妙な関わりを持ち始めたとき、恐るべき謀略の構図が浮上。姿の見えない敵の影が浅見に迫る!シリーズ史上、類を見ない難事件の真相とは? |
吉田松陰(1) | 山岡荘八 | 講談社 | 2010-06-12 | 672 | 長州藩きっての俊才として吉田大治郎(松陰)の前途は明るい。だが時代の嵐を察知する彼の目は外へ外へと向けられた。九州遊学中に出会った山鹿万介、宮部鼎蔵(ていぞう)らの烈々たる尊皇攘夷の弁、平戸で見た数多くの黒船や異人の姿、大治郎は外圧の高まりを身に刻んで知った。彼は叫ぶ、神州の民よ、めざめよ、と。 |
吉田松陰〈2〉 | 山岡荘八 | 講談社 | 2010-06-12 | 672 | 内憂外患の激動期。松陰はついにアメリカ密航を決意した。1854年3月28日早暁、めざすは下田沖に停泊中のペリー艦隊。松陰は盟友金子重之助と共に勇んで小舟を乗りだした…。日本を憂い、自ら維新の起爆剤となって行動し、30歳で散った変革期のリーダー吉田松陰の生涯を描く。完結篇。 |
吉原裏同心(1)流離 | 佐伯泰英 | 光文社 | 2011-06-08 | 600 | 安永五年、豊後岡藩の馬廻役神守幹次郎は、納戸頭の妻汀女と逐電した。幼馴染みの二人は追っ手を避け、当てのない流浪の旅を続ける。やがて江戸に出た幹次郎は、吉原遊廓・四郎兵衛会所の名主に剣の腕を買われ、用心棒となった。ある日、彼は遊女が読んだ俳句から吉原炎上を企む無頼集団を突き止める。その裏には、心中事件に纏わる悲劇が!?長編時代小説の力作。 |
吉原裏同心(2)足抜 | 佐伯泰英 | 光文社 | 2011-06-08 | 600 | 吉原から二人の遊女が失踪、さらに花魁道中の直前、当代きっての人気太夫が忽然と姿を消した。遊女三千人の頂点に立つ太夫を足抜?廓の用心棒・神守幹次郎は、探索中、遊女一人の所在を突き止める。だが黒幕の口封じに合い、遊女と家族は鏖殺にされた。やがて失踪のからくりを解明した幹次郎は、私欲に溺れる悪党たちに迫るが…。好評の吉原裏同心、第二弾。 |
吉原裏同心(3)見番 | 佐伯泰英 | 光文社 | 2011-06-08 | 560 | 天明六年、将軍家治の逝去で老中・田沼意次が失脚、吉原遊廓も営業停止となった。そんな折、廓内で立て続けに二人の女が殺された。会所の頭領・四郎兵衛の命を受けた用心棒・神守幹次郎は、残された手掛かりから犯人を突き止め、成敗する。一件落着かに見えた事件だが、背後に吉原を巡る大陰謀が…。時代小説の新星が文庫で書下ろす、“吉原裏同心”第三弾。 |
吉原裏同心(4)清掻 | 佐伯泰英 | 光文社 | 2011-06-08 | 620 | 吉原面番所に新任の同心が配属され、突如、会所の閉鎖を命じてきた。廓の治安を守る用心棒・神守幹次郎たちが大門外に去ったため、引ったくりや掏摸が横行し、吉原は危地に陥る。同心の専横の背後には、廓内の利権を狙う一橋治済卿の影がちらつく。やがて幹次郎たちの探索で、同心のどす黒い過去が…。文庫で書下ろす大好評“吉原裏同心”シリーズ第四弾。 |
吉原裏同心(5)初花 | 佐伯泰英 | 光文社 | 2011-06-08 | 600 | 神守幹次郎と妻の汀女が吉原会所に雇われてから、一年数ヶ月が過ぎた。弥生三月、吉原で一番晴れやかな季節の中、咲き誇る桜の下を行く花魁道中。見栄と張りと粋で生きている里にも悪の影が忍び寄る。籠の鳥の遊女たちを騙す悪漢に立ち向かう幹次郎の豪剣。鞘走る「浪返し」「横霞み」が血飛沫を呼ぶ。時代小説界に旋風を巻き起こす、「吉原裏同心」第5弾。 |
吉原裏同心(6)遣手 | 佐伯泰英 | 光文社 | 2011-06-08 | 600 | 新角楼で遣り手のおしまが何者かに殺され、金子が紛失した。吉原会所の用心棒・神守幹次郎は、おしまの息子と振袖新造を下手人と突きとめ、始末をつけた。その後、幹次郎は、おしまの生まれ在所に遺髪を届けたいという会所の頭取と妓楼主に同道。信濃国へ向かう峠路で襲いかかる武芸者たちに、幹次郎の裂帛の気合いが木霊し、眼志流の秘剣「横霞み」が冴える。 |
吉原裏同心(7)枕絵 | 佐伯泰英 | 光文社 | 2011-06-08 | 580 | 吉原名物・玉菊灯篭を舞台にした殺しが一件落着し、神守幹次郎は、会所の御用で陸奥白河へ旅立つ。田沼意次失脚後、老中首座となった松平定信の領地である。そこには吉原が定信に贈った女性(お香様)がおり、田沼派の残党が狙っていた。幹次郎一行は、奇策を以て江戸へ警護しようとするが、妖しい女六十六部の一団が襲い、さらに凄腕の刺客が立ちはだかってきた。 |
吉原裏同心(8)炎上 | 佐伯泰英 | 光文社 | 2011-06-08 | 600 | 廓の用心棒・神守幹次郎が通う道場に、忽然と現れた猿を連れた三人の武芸者。男たちは町道場破りを繰り返し、さらに廓の遊女を殺したうえ、金を奪って逃げた。幹次郎と吉原会所の男衆が必死の探索を続ける前に、突如、女頭領に率いられた謎の白装束集団が!背後に田沼時代の残党が復権を企み、吉原を舞台にした江戸騒乱の陰謀が浮かび上がってきた。 |
吉原裏同心(9)仮宅 | 佐伯泰英 | 光文社 | 2011-06-21 | 599 | 虚栄と粋と張りを競い合う吉原が炎上し、仮宅商いを余儀なくされた師走。遊女・花蕾が行方を断った。その後、他の妓楼からも遊女たちが姿を消す。楼主たちが騒然とするなか、花蕾の死体が築地川に浮かんだ。廓の用心棒・神守幹次郎は、会所の男衆や身代わり左吉とともに必死の探索の末、幕閣より閑職に追われている直参旗本の屋敷を突きとめるが…。 |
吉原裏同心(10)沽券 | 佐伯泰英 | 光文社 | 2011-06-21 | 599 | 天明八年の正月早々、吉原の引手茶屋で沽券状を狙った事件が頻発した。廓の危難に奔走する吉原会所と神守幹次郎の前に、権利を売り姿を消した茶屋夫婦の刺殺体が!残る二人の娘の行方を追う幹次郎たちは、巨漢の武芸者を引き連れ、沽券状を買い集める黒幕の年寄りに辿り着く。吉原乗っ取りを策する真の狙いは何か?背後に田沼派の残党と老中首座の争いが…。 |
吉原裏同心(11)異館 | 佐伯泰英 | 光文社 | 2011-06-21 | 599 | 真鶴から江戸に戻った神守幹次郎を謎の剣客が襲う。折しも吉原では、京の大火で移転してきた胡散臭い商人が薄墨太夫に接触。そのうえ武家客への辻斬りが横行していた。新たな魔手が吉原に!?会所の意を受けた幹次郎は、身代わりの左吉の助力を得て探索に奔る。そこに花魁を殺めて去った妖しい女。全て吉原に関わると知った幹次郎は、異形の館へ侵入を図るが…。 |
吉原裏同心(12)再建 | 佐伯泰英 | 光文社 | 2011-06-21 | 599 | 仮宅明け間近の吉原に、二人の遍路が野地蔵を置いた。先の大火で死んだ姉(女郎)の供養だという。だが、死んだはずの女郎を江ノ島で見たという男が現れた。足抜か?神守幹次郎は、会所の頭取の命で番方の仙右衛門と共に現地へ赴き、女郎に連れ添う居合いの達人と対決する。決着をつけ江戸に戻ってきた幹次郎を、新たな事件が待ち受けていた。 |
吉原裏同心(13)布石 | 佐伯泰英 | 光文社 | 2011-08-09 | 600 | 江戸の札差を束ねる筆頭行司の伊勢亀半右衛門に薄墨太夫との川遊びに誘われた神守幹次郎・汀女夫婦。だがこれを機に新興札差・香取屋武七の魔手が吉原会所の面々に忍び寄る。江戸の経済を牛耳る札差筆頭行司の座を巡り、半右衛門と暗闘を繰り広げる武七の背後には田沼一派の影。襲いくる敵、そして、幹次郎たちの前に恐るべき陰謀が―。超人気シリーズ第十三弾。 |
吉原裏同心(14)決着 | 佐伯泰英 | 光文社 | 2011-08-09 | 600 | 一時は看板花魁まで登りつめた白川が斬殺された。吉原裏同心・神守幹次郎らが調べを進めると、哀しき過去の因縁が。一方、江戸の経済を牛耳る札差筆頭行司の座を狙う新興札差・香取屋武七との闘いに巻き込まれた幹次郎と汀女。香取屋の背後にはこの世にいないはずの田沼意次の影が見え隠れする。田沼一派との最後の戦いの火蓋が切られた。爽快の第十四弾。文庫書下ろし/長編時代小説。 |
吉原裏同心(15)愛憎 | 佐伯泰英 | 光文社 | 2011-11-12 | 620 | 吉原で近頃人気の中籬に脅迫文が投げ込まれた。相談を受けた吉原会所の神守幹次郎らが調べ始めたところ、その前に刺客・夜嵐の参次が現れた。参次は人気花魁・薄墨太夫の前にも出没。そして、薄墨が可愛がっていた禿の小花が消えた。はたして小花の拐かしの首謀者の狙いは何か。また、幹次郎と薄墨太夫を狙う夜嵐の参次の正体とは―。絶好調シリーズ第十五弾。 |
吉原裏同心(16)仇討 | 佐伯泰英 | 光文社 | 2012-03-19 | 620 | 年が明けた「御免色里」吉原で、客の懐中物や花魁の櫛笄が次々に盗まれた。悪童たちの仕業と、さっそく捕縛にあたった吉原裏同心・神守幹次郎だったが、その背後にさらに大きな勢力の影がちらつく。吉原に触手を伸ばす勢力に、幹次郎の剛剣がうなり、新必殺武器の小出刃が飛ぶ。そしてまた新たに、吉原を大藩との騒動に巻き込む問題が―。会心のシリーズ第十六弾。 |
吉原裏同心(17)夜桜 | 佐伯泰英 | 光文社 | 2012-11-05 | 620 | 金子をかけて早脚自慢に走り合いを挑む若侍が日本橋に現われ、江戸が沸いた。「御免色里」の吉原が騒動に巻き込まれ、裏同心・神守幹次郎は、若侍の正体を暴くため探索に動く。一方、吉原の大籬で人気の振袖新造に異変が生じ、やがて惨劇が訪れる。そして、幹次郎にも罠が―。か弱き女と正義、そして人の心を幹次郎の豪剣が守る。人気爆発のシリーズ、17弾。 |
吉原裏同心(18)無宿 | 佐伯泰英 | 光文社 | 2013-03-25 | 620 | 質商小川屋の一家総勢七人が惨殺された。一方、「御免色里」の吉原では人気絶頂の花魁・薄墨太夫の周囲で異変が。次々起こる「怪異」「殺し」に、吉原裏同心・神守幹次郎は東奔西走し、その身にも危機が迫る。そして、下手人を探索中に浮かび上がった薄墨太夫、衝撃の過去―。か弱き女と人の命を蝕む「悪」に幹次郎の豪剣がついに火を噴く。超人気シリーズ、至福の十八弾。文庫書下ろし長編時代小説。 |
吉原裏同心(19)未決 | 佐伯泰英 | 光文社 | 2013-10-18 | 630 | 吉原にある老舗妓楼「千惷楼」で人気の女郎が客と心中した。知らせを受けた吉原裏同心の神守幹次郎と会所の番方・仙右衛門は、その死に方に疑いを抱く。真相を究明せんと探索する二人だったが、その前には常に大きな影がつきまとう。そして、吉原自体の存在を脅かす危機が訪れる。幹次郎、そして吉原の運命は―。快進撃の人気シリーズ、一気読み必至の第十九弾。 |
吉原裏同心(20)髪結 | 佐伯泰英 | 光文社 | 2014-04-22 | 648 | 吉原裏同心の神守幹次郎に女髪結のおりゅうが相談をもちかけた。妹のおきちが不審な者に狙われているのだという。おきちの警固に動いた幹次郎だったが、それがとんでもない騒動の幕開けだった。そして、次に狙われたのは、「吉原の主」ともいえる人物・四郎兵衛。再び蠢きだした「闇の力」の前に、幹次郎の豪剣が立ちはだかる!大人気シリーズ、待望の第二十弾。 |
吉原裏同心(21)遺文 | 佐伯泰英 | 光文社 | 2014-06-21 | 648 | 吉原会所の頭取・四郎兵衛の傷がようやく癒えた折り、またも吉原が「脅威」にさらされた。吉原裏同心の神守幹次郎は、いまだ復調ならぬ四郎兵衛に伴って、吉原の秘された過去の「遺文」があるとされる鎌倉へ。そこで彼らを待ち受けていたのは過去最強の刺客たちと衝撃の「秘密」だった。シリーズ史上最高傑作!吉原、鎌倉を舞台に壮大なドラマが繰り広げられる第二十一弾。 |
吉原裏同心(22)夢幻 | 佐伯泰英 | 光文社 | 2015-04-25 | 648 | さまざまな人生が交錯する吉原。その吉原で生計をたてていた按摩の孫市が殺害された。探索に乗り出した吉原会所の裏同心・神守幹次郎は調べを進めるうち、孫市の不遇な生い立ちと、秘めていた哀しき夢を知る。孫市の夢を幻にした下手人とはいったい―。ようやく追い詰めた下手人に幹次郎が怒りの一刀を放つ!ドラマ化された人気シリーズ、待望の第二十二弾。 |
吉原裏同心(23)狐舞 | 佐伯泰英 | 光文社 | 2015-11-03 | 648 | 吉原裏同心の神守幹次郎に、かつて出奔した豊後岡藩から復藩の話が舞い込む。突然の話に訝る幹次郎だったが、そんな折り、吉原に出店を持つ呉服屋の主が殺された。探索を続けるや、名門旗本の存在がちらつき、背後には吉原乗っ取りを狙う新たな企てが浮かび上げる。難問山積の幹次郎はかつてない大捕物に豪剣で立ち向かう―。超人気シリーズ、待望の第二十三弾。 |
吉原裏同心(24)始末 | 佐伯泰英 | 光文社 | 2016-04-30 | 648 | 地廻りと呼ばれ、吉原の妓楼に上がらず素見をする一人の男の骸が切見世で見つかった。探索を始めた吉原裏同心・神守幹次郎は、下手人を川越に追う。一方、番方に女の子が生まれて沸く会所だが、突如現われた「倅」に悩む会所の七代目頭取四郎兵衛。「秘密」を打ちあけられた幹次郎は自ら動くが―。テレビドラマ原作となった人気シリーズ、待望の第二十四弾! |
吉原裏同心(25)流鶯 | 佐伯泰英 | 光文社 | 2016-10-20 | 648 | 吉原会所に突然、「裏同心」を希望する女性が現れた。十八歳と若い「女裏同心」に戸惑う吉原裏同心の神守幹次郎と会所の面々。一方、札差の伊勢亀半右衛門が重篤な病に罹り、幹次郎は遺言を託される。遺言には、薄墨太夫にかかわる衝撃の内容が書かれていた―。薄墨太夫、幹次郎、汀女にとって大きな転機となる内容とは何か。シリーズ最大の山場が待つ第二十五弾! |
吉原裏同心 36 陰の人 | 佐伯泰英 | 光文社 | 2022-03-19 | 770 | 吉原を過去最大の危機が襲う。 会所頭取、四郎兵衛の無残な姿。すべてを乗っ取らんと着々と勢力を固める一味。 その周到な計略に、残された面々は苦境に耐えるばかり。 一方、修業中の京から姿を消した神守幹次郎。 最後の頼みの綱ともいえる彼は一体どこにいるのか? そして、吉原は生き残れるのか……!? いま「吉原裏同心」は新たな時代へと踏み出す! |
吉原裏同心 37 独り立ち | 佐伯泰英 | 光文社 | 2022-03-19 | 792 | 端午の節句のその日、大門前に立った男女。 一年余の京での修業を終え、吉原に戻った神守幹次郎と加門麻であった。 再会を喜び合う吉原の面々だったが、長い闘いで吉原が失ったものは大きかった。 幹次郎は会所を率い、吉原を再生させることを誓う。 そんな中、廓で小さな騒ぎが。やがてそれが幕閣を巻き込む大騒動へと発展していく。 新しく始まる吉原の運命やいかに。 |
吉原裏同心抄(一)旅立ちぬ | 佐伯泰英 | 光文社 | 2018-06-05 | 670 | 幼馴染の汀女とともに故郷の豊後岡藩を出奔し、江戸・吉原に流れ着いた神守幹次郎は、剣の腕を見込まれ、廓の用心棒「吉原裏同心」となった。時は流れ、花魁・薄墨太夫が自由の身となり、幹次郎は汀女、薄墨改め加門麻との三人で新しい生活を始める。幼い頃に母と訪ねた鎌倉を再訪したいと願う麻に応え、幹次郎らは鎌倉へ向かう。旅からはじまる新しい物語、開幕。 |
吉原裏同心抄(二)浅き夢みし | 佐伯泰英 | 光文社 | 2017-10-28 | 648 | 鎌倉の旅から帰った幹次郎らは、玉藻と正三郎の祝言を数日後に控え、忙しい日常に戻る。麻のための離れ家も着々と完成に近づき、祝いの空気が流れる秋。しかし幹次郎は、吉原が公儀から得た唯一無二の御免状「吉原五箇条遺文」が狙われていると直感していた。襲撃される幹次郎と汀女。張り巡らされる謀略と罠。新吉原遊廓の存続を懸けた戦いが、再び幕を明ける! |
吉原裏同心抄(三)秋霖やまず | 佐伯泰英 | 光文社 | 2018-06-05 | 648 | 浅草御蔵前で、亡き先代伊勢亀に代わる札差の新筆頭行司がなかなか決まらない。父の跡を継いでの就任を固辞する伊勢亀の当代半右衛門の元に、不可解な企てとも取れる文が届き、幹次郎は危ぶむ。巨額の富と莫大な権力を手にする筆頭行司の座を巡り、長い秋雨にけぶる吉原の町にも陰謀が蠢き始め、狙われる西河岸の桜季、そしてついに―。大人気シリーズ第三弾。 |
吉原裏同心抄(四)木枯らしの | 佐伯泰英 | 光文社 | 2019-04-11 | 648 | 久しぶりに幹次郎を訪ねてきた左吉。身代わりで入牢した間に財産を盗まれたという。それが吉原を巻き込む陰謀の一端と想像もしなかった幹次郎だが、周囲を危難が襲う。引手茶屋・喜多川蔦屋の沽券が狙われ、会所頭取・四郎兵衛には南北町奉行から圧力が。決死の幹次郎は吉原を守るため、ある危険な賭けに出る―。冬を迎える吉原が緊迫する、シリーズ第四弾! |
吉原裏同心抄(五) 夢を釣る: | 佐伯泰英 | 光文社 | 2019-04-11 | 648 | 廓の用心棒・神守幹次郎は、姉妹の売れっ子見番芸者が、禁忌を犯し客と関係を持っているとの噂を聞く。同時に年の瀬、煤払いの賑やかな吉原で、二人の間抜けな掏摸が捕まる。二つの小さな出来事の影には、吉原を貶める大胆な企てが蠢いていた。命を懸け大捕物に挑む幹次郎は、苦悩の果てに、新たな使命を心に誓うことになるーー。急展開を迎えるシリーズ第五弾。 |
吉原裏同心抄(六)春淡し: | 佐伯泰英 | 光文社 | 2019-06-18 | 792 | 高齢の四郎兵衛に代わり、廓を御する吉原会所の八代目頭取を誰が継ぐのか。五丁町名主の話し合いは紛糾し、画策や探り合いが始まった。新春の吉原、次期頭取候補と目される神守幹次郎を狙い、送りこまれる刺客に、張られる罠。危機を覚えた幹次郎は、故郷の豊後岡藩藩邸を訪れるとともに、ある決意を固める。吉原百年の計を思い、幹次郎の打つ、新たな布石とは。 |
予知夢 | 東野圭吾 | 文藝春秋社 | 2010-06-08 | 490 | 本書は「探偵ガリレオ」シリーズ2作目。帝都大学理工学部物理学科助教授、探偵ガリレオこと湯川学が、摩訶不思議な事件を論理的に解決していく、本格推理短編集である。素封家の屋敷に侵入者があった。犯人は27歳の青年。2階で眠っていた娘を襲おうとしたらしい。逮捕された犯人は、17年前、その少女と結婚する夢を見たという。夢に現れた少女が現実に存在するとは?予知夢はあるのか?ロマンチックにも感じられる第1章「夢想る(ゆめみる)」をはじめ、「霊視る(みえる)」「騒霊ぐ(さわぐ)」「絞殺る(しめる)」「予知る(しる)」の、全5作が収録されている。軽快な文章の中に凝縮された、オカルチックな題材と巧妙なトリック、明晰な推理と確固たる論理。本書はたぐい稀なるストーリーテラーである著者の技を堪能できる作品といえよう。 |
世にも奇妙な君物語 | 朝井リョウ | 講談社 | 2019-04-11 | 713 | 異様な世界観。複数の伏線。先の読めない展開。想像を超えた結末と、それに続く恐怖。もしこれらが好物でしたら、これはあなたのための物語です。待ち受ける「意外な真相」に、心の準備をお願いします。各話読み味は異なりますが、決して最後まで気を抜かずに―では始めましょう。朝井版「世にも奇妙な物語」。 |
黄泉から来た女 | 内田康夫 | 新潮社 | 2014-02-13 | 746 | 山形県鶴岡市で発見された身元不明の白骨死体。即身仏が眠る出羽三山と名勝・天橋立で起きた殺人事件を繋ぐ因縁の糸。母と娘、現在と過去、優しい嘘と許されざる真実―。封印されていた秘密が「アマテラスの子」神代静香と浅見光彦を「黄泉の国」へと招き寄せる。そして「もうひとりの光彦」によって、浅見家の名前の由来も明らかに。大好評シリーズ通算第111作、待望の文庫化! |
夜のピクニック | 恩田陸 | 新潮社 | 2010-06-12 | 660 | 高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。甲田貴子は密かな誓いを胸に抱いて歩行祭にのぞんだ。三年間、誰にも言えなかった秘密を清算するために?。学校生活の思い出や卒業後の夢などを語らいつつ、親友たちと歩きながらも、貴子だけは、小さな賭けに胸を焦がしていた。本屋大賞を受賞した永遠の青春小説。 |
よろず占い処 1 陰陽屋へようこそ | 天野頌子 | ポプラ社 | 2012-10-22 | 630 | 母親にひっぱられて、中学生の沢崎瞬太が訪れたのは、王子稲荷ふもとの商店街に開店したあやしい占いの店「陰陽屋」。店主はホストあがりのイケメンにせ陰陽師。アルバイトでやとわれた瞬太は、じつはキツネの耳と尻尾を持つ拾われ妖狐。妙なとりあわせのへっぽこコンビがお客さまのお悩み解決に東奔西走。店をとりまく人情に、癒やされるほのぼのミステリ。単行本未収録の番外編「大きな桜の木の下で」収録。 |
よろず占い処 2 陰陽屋あやうし | 天野頌子 | ポプラ社 | 2012-11-24 | 588 | ホストあがりの毒舌イケメン陰陽師、安倍祥明がよろず相談ごとをうけたまわる占いの店「陰陽屋」は、王子稲荷界隈のみなさまに支えられて順調に営業中…だったのだが、アルバイトの妖狐、狐耳少年沢崎瞬太の高校の熱血担任が乗り込んできてひと騒動。また、祥明に結婚をせまる女性客の来店など、次々とピンチが到来。へっぽこコンビの運命はいかに!?大好評既刊『よろず占い処 陰陽屋へようこそ』待望の続編。 |
よろず占い処 3 陰陽屋の恋のろい | 天野頌子 | ポプラ社 | 2012-11-24 | 651 | 王子稲荷のふもとの商店街、ホストあがりのイケメン毒舌陰陽師が営む占いの店「陰陽屋」は今日も細々営業中。ある日かけこんできたのは、アルバイトの妖狐高校生瞬太のクラスメイト。文化祭の演劇でのヒロイン役を狙って争う女子二人からの依頼は、不穏な雰囲気で…。呪詛や晴れ乞い、離婚の調停、素人手相占い指導まで、よろず占い処に依頼人の訪問は絶えず。瞬太の恋の行方、祥明対いわくつきの母との攻防戦も気になる、大好評シリーズ第三巻。 |
よろず占い処 4 陰陽屋アルバイト募集 | 天野頌子 | ポプラ社 | 2012-11-24 | 630 | 王子稲荷のふもとの商店街、ホストあがりのイケメン毒舌陰陽師が営む占いの店「陰陽屋」は今日も細々営業中。ある日おしかけてきたのは、派手なスーツの綺羅綺羅しい一団。祥明が元いた店の若手ホストたちだった。人捜しを頼まれたはずが、なぜかカリスマホストと店を賭けた大勝負に。アルバイトの妖狐高校生瞬太の身の上もいかに!?やっかいな双子の恋占い、ラーメン番長捜しなど、よろず占い処に依頼人の訪問は絶えず。大好評シリーズ第四巻。 |
よろず占い処 5 陰陽屋あらしの予感 | 天野頌子 | ポプラ社 | 2013-05-07 | 651 | イケメン毒舌陰陽師・安倍祥明とアルバイトのキツネ耳高校生・沢崎瞬太が迎える占いの店「陰陽屋」は本日も営業中。中学からの片思いの相手、三井にいまだに告白できない瞬太だが、彼女が好きなのはいったい誰…?また、祥明が元いたホストクラブのバーテンダー葛城に頼まれた人物を捜していると、不思議なことがわかってきて…。平和ななかにも、少しずつ変化の兆しが。しかしほのぼのさは相変わらずの、大人気「陰陽屋」シリーズ第五巻。 |
よろず占い処 6 陰陽屋は混線中 | 天野頌子 | ポプラ社 | 2014-01-06 | 651 | 夜行性ゆえに授業中寝ずにはいられない妖狐高校生・沢崎瞬太は、王子稲荷のご加護のおかげか、なんとか無事二年生に進級。先輩になった瞬太にふりかかる数々の恋の疑惑!?一方、イケメン毒舌陰陽師・安倍祥明がいるバイト先「陰陽屋」にも次々と相談ごとが。大事な柔道の試合の前に必ず体調を崩す少年は誰かに呪われているのか?青白い顔で過剰勤務を続ける青年に取り憑いているものは…?ドラマ化もされて絶好調、ほのぼの大人気シリーズ第六弾! |
よろず占い処 7 陰陽屋 屋猫たたり | 天野頌子 | ポプラ社 | 2014-08-12 | 670 | 傷心の妖狐高校生。沢崎瞬太の夏休みは今年も補習とともに始まった。まったくやる気の出ないなか、陰陽屋に持ち込まれたのはアラフォー女子の恋愛相談。冷たい対応の店主安部祥明に対して、やけに相談者に感情移入する瞬太だがその理由は…?また、行方をくらましていたバーテンダー葛城が帰ってきた。頼まれていた人捜しにも進展があり、化けギツネの仲間にぐっと近づいた瞬太たちなのだった。すっかりおなじみになった珍妙コンビの人気シリーズ第七弾! |
よろず占い処 8 陰陽屋 恋のサンセットビーチ | 天野頌子 | ポプラ社 | 2016-01-09 | 700 | 年明け、期末試験の点がクリアできていれば、いよいよハワイへの修学旅行に参加できる瞬太だが、王子稲荷のご加護ははたして海外までカバーしてくれるのか。年末にひいた「旅行(たびだち)、難有り」のおみくじの暗示と、瞬太が留守中の祥明の冬休みが気になるハワイ編のほか、嫁と姑の間にはさまれて困り果てた男性の引越し相談、気仙沼からやってきた瞬太の年頃の従姉の起こす騒動など。へっぽこコンビの陰陽屋は今日も大繁盛!なシリーズ第8弾! |
よろず占い処 9 陰陽屋 狐の子守歌 | 天野頌子 | ポプラ社 | 2017-01-24 | 691 | 桜咲く四月。またも王子稲荷神社のお力か、無事高校三年生に進級できた瞬太。仲間達はそれぞれ大学受験を考えるなか、卒業もあやしい瞬太の将来の予定は真っ白。最近周囲との成長の違いも気になっていて…。また、葛城から陰陽屋に依頼されていた捜し人の月村颯子の登場により、瞬太の母親についての情報が次第に明らかに。瞬太と母との対面は近い―?悩める妖狐高校生と胡散臭いイケメン陰陽師、へっぽこコンビの人気シリーズ第9弾! |
よろず建物因縁帳(1) 鬼の蔵 | 内藤了 | 講談社 | 2018-08-31 | 680 | 山深い寒村の旧家・蒼具家では、「盆に隠れ鬼をしてはいけない」と言い伝えられている。広告代理店勤務の高沢春菜は、移転工事の下見に訪れた蒼具家の蔵で、人間の血液で「鬼」と大書された土戸を見つける。調査の過程で明らかになる、一族に頻発する不審死。春菜にも災厄が迫る中、因縁物件専門の曳き屋を生業とする仙龍が、「鬼の蔵」の哀しい祟り神の正体を明らかにする。 |
よろず建物因縁帳(2) 首洗い滝 | 内藤了 | 講談社 | 2018-08-26 | 713 | クライマーの滑落事故が発生。現場は地図にない山奥の瀑布で、近づく者に死をもたらすと言われる「首洗い滝」だった。広告代理店勤務の高沢春菜は、生存者から奇妙な証言を聞く。事故の瞬間、滝から女の顔が浮かび上がり、泣き声のような子守歌が聞こえたという。滝壺より顔面を抉り取られた新たな犠牲者が発見された時、哀しき業を祓うため因縁物件専門の曳き屋・仙龍が立つ。 |
よろず建物因縁帳(3) 憑き御寮 | 内藤了 | 講談社 | 2018-09-07 | 778 | 職人の死に顔は、笑っていたそうだ。広告代理店勤務の高沢春菜が博物館展示の視察に訪れた、かつての豪商・藤沢本家。屋敷ではふたりの職人が、帯締めや振り袖を首に巻き付け不審死を遂げていた。春菜は因縁物件専門の曳き屋・仙龍に相談する。そこには彼の父すら祓えなかった呪いがあった!仙龍は自らの命を賭して、『死の花嫁』にとんでもない奇策を仕掛けるが―!? |
よろず建物因縁帳(4) 犬神の杜 | 内藤了 | 講談社 | 2018-09-07 | 778 | 死体は全身咬み痕だらけだった。嘉見帰来山にトンネルを通す工事のさなか、事務員二人が不吉な黒犬を目撃し、相次いで不審死を遂げる。憑き物体質のOL・高沢春菜は、事件を調査中、霊峰に伝わる廃村の焼失事件と犬神の祟りについて耳にする。やがて春菜の前にも現れた黒犬。命の危機に瀕した春菜を救うための曳き屋・仙龍の秘策―それは因縁の『山』を曳くことで…!? |
よろず建物因縁帳(5) 魍魎桜 | 内藤了 | 講談社 | 2019-01-26 | 778 | 土地を支えていたのはミイラ化した人柱だった。漆喰の繭に包まれた坊主の遺骸が発掘されると同時に、近辺では老婆の死霊が住民を憑き殺す事件が多発。曳き屋・仙龍と調査に乗り出した広告代理店勤務の春菜が見たものは、自身を蝕む老婆の呪いと、仙龍の残り少ない命を示す黒き鎖だった―!ひそかに想いを寄せる仙龍のため、春菜は自らのサニワと向き合うことを決意する。 |
よろず建物因縁帳(6) 堕天使堂 | 内藤了 | 講談社 | 2021-09-13 | 825 | 悪魔憑く牧師は妻子の首を持ち去り消えたそうだ。設計士・長坂が買い取った曰くつきの廃教会。蠅の死骸が飛び回り工具が宙を舞い指を切り落とす異様を目の当たりにした春菜と曳き屋・仙龍は、過去の陰惨な雪山学生リンチ殺人に隠された所以を辿る。底知れない悪意が春菜を狙うなか、サタンの家に隠された因を特定するべく、仙龍は長坂を使った予想外の作戦を提言する |
よろず建物因縁帳(7) 怨毒草紙(えんどくぞうし) | 内藤了 | 講談社 | 2021-08-27 | 759 | 死際の翁は生首の絵を描いていたそうだ。 持仏堂を曳いた後、怪異が起こるようになった東按寺。 調査に出た春菜は、無残な死に様の死体が転がる地獄を幻視する。 なぜ怪異は起きたのか。 死期の迫る曳き屋・仙龍は、春菜が幻覚を視ている間、 地獄を描きたい欲求に囚われたことに注目する――。 歪んだ情念を生き血で描いた怨毒草紙、その奥に潜む冥き陰謀とは。 因縁帳、転ず。 |
よろず建物因縁帳(8) 畏修羅(いそら) | 内藤了 | 講談社 | 2021-08-27 | 792 | 葬儀に訪いし白装束の女は、にたりと笑って掻き消えたそうだ。 春菜が勤めるアーキテクツに異変。 連日見つかる絡まった黒髪や不気味な人影の怪は、連続不審死事件に発展する。 色男だが高慢なエリート・手島を守るため、仙龍は奇怪な“匣”を用意する。 一方、刻々と迫る仙龍の死を止めたい春菜は隠温羅流の深淵に迫る。 手がかり潜む出雲で異形の瘴気を背負った女と出会うが――。 |
よろず建物因縁帳(9) 蠱峯神(やねがみ) | 内藤了 | 講談社 | 2021-08-27 | 814 | かの屋根下へ踏み入った者は、声も発さず事切れたそうだ。 設計士・長坂から緊急要請。 出入り不能の屋根裏に祀られた神が、市の職員を惨殺した疑惑が浮上する。 地域を護る善神はなぜ変貌を遂げたのか。 吉備津にて隠温羅流の祖にたどり着いた春菜と仙龍は、 ついに神代へとつながる悲しい因果の糸を掴み取る。 仙龍の命を削る瘴気の鎖は切断できるのか――因縁帳、終章開幕! |
よろず建物因縁帳(10)隠温羅(おうら) | 内藤了 | 講談社 | 2022-06-03 | 847 | 仙龍の命を削る瘴気の鎖は切断できるのか――因縁帳、堂々終幕! |